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「青いレモンの島」がキャッチフレーズの越智郡岩城村は、雨が少なくレモン栽培に適しています。同村のレモン栽培面積は9ヘクタールで生産量は80トン(2001年)。村ではレモンを島の顔に育てようと懸命にPRしています。
同村の岡田兼藤さんは、岩城島と赤穂根島の2カ所に農地があり、奥さんと2人でレモン20アール、ミカン40アールなど155アールの果樹園を経営しています。 80アールの農地がある赤穂根島へは、漁船兼用の農船で島へ渡っています。赤穂根島は無人島。以前は、岩城島から赤穂根島まで船に乗って出作していた農家が50〜60件あったそうですが、今では10件ほどに激減しました。
岡田さんはその中のおひとり。「減農薬で安心・安全な国産レモンを消費者に届けたい」と岩城レモンの栽培に力を入れています。しかし、収穫時のキャリー運搬は大変な労働となります。
特に赤穂根島では、収穫した農産物を船に乗せ、それを岩城島まで運ばなければいけません。「陸から船へ」「船から陸へ」の作業はすべて手作業となります。
「船と陸との段差が出来ないように満潮の時間帯を選んでいる」。…なるほど。確かに船への積み下ろしは、潮が引いている時と満ちている時では全然違います。しかし、収穫最盛期には満潮の時間帯を選んでいるわけにもいきません。
また、この島にはタヌキが住んでいるそうです。「昔はいなかった。海を泳いできたらしい」とのこと。困ったものです。さすがにレモンは食べないようですが、みかんや柿は樹を登って食べるそうです。タヌキの害から守るため、ネットなどで防除していますが、鳥獣害の駆除には頭を痛めています。
岡田さんは、漁もしています。取材で伺った日も朝は漁に出ていました。「鯛をねらって沖に出たがダメだった。網にはヒトデしか入っていない」。…この「ヒトデ」ですが、赤穂根島へ行くために岡田さんの船に乗ろうとした時、桟橋の上にヒトデがたくさん打ち上がっていたのを思い出しました。何でこんなところにヒトデがたくさんいたのか?あとで岡田さんの話を聞いて納得しました。「網にかかったヒトデはそのまま海に戻さずに持って帰り、みかんや野菜の肥料に使う」と言うのです。ヒトデは、おいしいかんきつ類や野菜を作るための有機肥料になるのですね。
レモンは、四季咲き。園地で見せていただいた樹には、ちっちゃい青いレモン(昨年11月頃に咲いた秋花果)、大っきい黄色いレモン(昨年5月に咲いた春咲きの実が大きくなった)の実がなっていて、花も咲いていました。いま咲いている花が実になるのは、10月から11月頃ですが、その時期に収穫できない規格外の実は、瀬戸内の温暖な気候のため年を越して来年の今ごろ(5月)まで実をつけているそうです。
岡田さんは、「体の続く限り頑張り、レモン産地を守っていきたい」と抱負を語ってくれました。農家の高齢化や後継者不足など課題はありますが、岩城島には、岡田さんをはじめ、頑張ってる農家の人がたくさんいます。関西方面からのアイターンで農業を始める人も出てきました。
岩城島は、「青いレモンの島」の名前の通り、熟期でも青い色のレモン(緑色)が特産品。もちろん黄色いレモンも出荷されていますが、青いからと言って「熟していない」のではなくて、青いからこそ新鮮で国産の証明。これからレモンを買うときは良く産地を確認してから買いましょう。
これから暑くなります。夏バテには、レモンを丸かじりしてシャキッとするのは良いものですよ。ただ、輸入レモンを丸かじりするのは控えた方がいいと思います。
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