奇門遁甲って何?

例 陽遁で1白中宮の日の立向の地盤
 (六儀は庚とし、この干が甲になり、局数は1となります)

詳しくは「Q&A 1」 をご覧ください。

 五帝の最初の人である「黄帝」が天神より授かった方位術のことを「奇門遁甲」といい、紀元前(BC)2697年この術を基に中国を建国したことが始まりです。

 この術に従って戦うと必ず勝利をおさめることから、歴代の軍師の秘伝となり、中でも太公望や張子房、諸葛孔明の活躍は有名な史実となっております。

 この時に伝授されたのは、奇門遁甲のみならず、そのおおもととなる天文遁甲という占星術であり、ここから派生したものが巷間の偽伝、ダイレクトに伝わったものが真伝です。

 「気学」というのは、大正になってから園田氏が命名したオリジナル名称であり、また、その内容も、本来の「奇門遁甲」の判断の内、人の和の、更に、その一部(五黄殺、暗剣殺、本命殺、本命的殺、破)のみを抽出したものに、新たに独自の判断(相生、相害、比和、小児殺、定位対冲)を加えて起源が河図、洛書と謳っているのが実情です。

 後者は論外ですが、前者にしても肝心の暦が異なっているので、その結果は正解にはなりませんし、本命の採り方も違えば、それらに該当していても条件次第で影響を受けない方法も「真伝」にはあるのですから、今後、方位術といえば「奇門遁甲」のみと認識を改めて下さい。

 一応、「真伝」の経路や分類を図にまとめておきましたので参照してください。

 図1は、始めに基となる「原型」の占星術(天文遁甲)からダイレクトに伝わった「真伝」と、内容が変更されて全世界に拡散した「偽伝」の数々の流れを、図2は、「偽伝」からどのような「占法」がわが国に派生したかを示しております。

図1 真伝の位置付けと派生経路 ※矢印線は直接経路。唯の線は途中省略

図2 巷の占術と派生経路 ※矢印線は直接経路。唯の線は途中省略